2026-10-13
不動産売却にかかる費用と税金|仲介手数料・印紙税・登記費用・譲渡所得の基本

「家を売ったら、手元にいくら残るのか」——売却を考えるとき、多くの方が気にされます。
不動産を売るときは、手数料や税金など、いくつかの費用がかかります。この記事では、主な費用と税金の基本を、公的な資料に沿ってまとめます。
※ 税金の取り扱いは、個別の状況で変わります。詳しくは、税理士や税務署にご確認ください。
売却にかかる主な費用
売却のときに、よくかかる費用は次のとおりです。
- 仲介手数料:不動産会社に払う成功報酬です。法律で上限があります。
- 印紙税:売買契約書に貼る印紙の税金です。
- 抵当権の抹消登記の費用:住宅ローンが残っている場合に、かかります。
- そのほか:境界を確定する測量の費用、古い建物の解体費、引越し費用などです。物件によって、かかるものが変わります。
仲介手数料には、上限があります
仲介手数料の上限は、国土交通省が定めています。
上限は、売買代金に応じて、次のように計算します。依頼者の一方(売主様または買主様)ごとの金額です。
- 200万円以下の部分:5.5%
- 200万円を超え400万円以下の部分:4.4%
- 400万円を超える部分:3.3%
いずれも、消費税を含む率です。売買代金は、建物にかかる消費税を除いた金額で計算します。
たとえば、売買代金が1,000万円の場合は、次のとおりです。
200万円×5.5%+200万円×4.4%+600万円×3.3%=39.6万円(税込)
売買代金が800万円以下の空き家などには、特例があります。上限は、30万円の1.1倍(33万円)までです。
仲介手数料は、売買が成立したときにかかる成功報酬です。売却が成立しなければ、かかりません。上限額は、「この金額を必ず払う」という意味ではありません。媒介契約を結ぶ前に、金額を確認しましょう。
当社の「売却にかかる費用」のページでは、売買代金ごとの上限額を、表にまとめています。
売買契約書の印紙税
売買契約書には、契約金額に応じた印紙税がかかります。不動産の売買契約書には、軽減措置があります。令和9年3月31日までに作成する契約書が対象です。
| 契約金額 | 印紙税額(軽減後) |
|---|---|
| 500万円超〜1,000万円以下 | 5,000円 |
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 3万円 |
※ 出典:国税庁 No.7108。ほかの金額の区分は、国税庁のページをご覧ください。
住宅ローンが残っている場合の登記費用
住宅ローンが残っている家を売るときは、売却代金でローンを完済します。そのうえで、抵当権(担保)を消す登記が必要です。
この登記には、登録免許税がかかります。法務局の案内では、不動産1個につき1,000円です。土地と建物が1個ずつなら、2,000円になります。
登記を司法書士に頼む場合は、報酬が別にかかります。金額は、依頼先によって異なります。
売って利益が出たときの税金
家を売って利益が出たときは、「譲渡所得」として、所得税と住民税がかかります。計算は、次のとおりです。
譲渡所得=売った金額-(取得費+譲渡費用)
- 取得費:買ったときの代金などです。建物は、年数に応じて価値が下がった分を差し引きます。
- 譲渡費用:売るためにかかった費用です。仲介手数料・売買契約書の印紙代・測量費、建物の取壊し費などが含まれます。
取得費が分からない場合は、売った金額の5%を、取得費にできることがあります。
利益が出なければ、譲渡所得の税金はかかりません。
税率は、持っていた期間で変わります
税率は、売った年の1月1日の時点で、所有期間が5年を超えるかどうかで決まります。
| 所有期間 | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|
| 5年を超える(長期) | 15% | 5% |
| 5年以下(短期) | 30% | 9% |
このほかに、復興特別所得税が加わります。所得税額に2.1%です。
3,000万円の特別控除
自分が住んでいた家(マイホーム)を売るときは、利益から最高3,000万円を引ける特例があります。
- 以前住んでいた家は、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があります。
- 親子や夫婦など、特別の関係がある人への売却は、対象外です。
- この特例を使うには、確定申告が必要です。
所有期間が10年を超えるマイホームには、軽減税率の特例もあります。課税される利益が6,000万円以下の部分は、所得税が10%になります。
相続した不動産を売る場合
相続した不動産を売るときは、別の特例があります。
- 取得費加算の特例:相続税を払った方が、相続した不動産を売るときに、払った相続税の一部を取得費に加えられます。売る時期に条件があります。相続開始の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までです。
- 空き家の特例:亡くなった方が一人で住んでいた家などを売るときに、最高3,000万円を引ける場合があります。昭和56年5月31日以前に建てた家などの要件があります。令和9年12月31日までの売却が対象です。
どちらも、要件が細かく決まっています。売る前に、税理士や税務署にご確認ください。
まとめ
- 仲介手数料には、法律で上限があり、売買が成立したときにだけかかります。
- 売買契約書には印紙税、ローンが残る家には抵当権の抹消登記の費用がかかります。
- 利益が出たときは譲渡所得の税金がかかります。税率は、所有期間が5年を超えるかで変わります。
- 3,000万円の特別控除など、使える特例があります。使うには、確定申告が必要です。
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