LAND SALE
土地を売る
土地の売却は、境界や建物、土地の種類によって手順が変わります。売る前に確認したい点を、公的機関の情報をもとに整理しました。
相談無料・秘密厳守・無理な営業はいたしません
更地と古家付き土地のちがい
建物のない土地を「更地」といいます。古い建物が残ったまま売る土地を、「古家付き土地」といいます。
どちらで売るかで、解体費の負担や税金の扱いが変わります。
引き渡した物が契約の内容に合わないと、買主は修補や代金減額を求められます(民法562条、563条)。
買主が不適合を知って1年以内に売主へ通知しない場合の制限もあります(民法566条)。例外もあるため、契約書の確認が大切です。
既存の建物は、建物状況調査の有無や、図面・点検記録の保存状況も、買主への説明事項です(宅建業法35条)。
- 更地:解体費を、売る前に売主が負担します。固定資産税の住宅用地の特例が外れることがあります。
- 古家付き土地:解体せずに売れます。建物の状態を、買主へ説明する必要があります。
境界の確認と測量
土地の境界には、「筆界」と「所有権界」があります。
筆界は、土地が登記されたときに定まった区画の線です。所有者の合意などでは変えられません。
所有権界は、所有権の範囲を示す線です。所有者の合意などで変わることがあります。
二つは一致することが多いですが、一致しないこともあります(法務局の案内)。
法務省の指針では、隣り合う土地の所有者等が現地で筆界を確認した情報を、「筆界確認情報」と呼びます。売却の場では、「境界確認書」と呼ばれることもあります。
分筆や地積更正の登記では、土地を測量し、地積測量図を作ります。土地家屋調査士に委任するのが一般的とされています。
隣地の所有者が分からない、または協力が得られない場合があります。その場合、法務局の筆界特定制度があります。
筆界特定は、所有権界を決める制度ではありません。新しく筆界を定めるものでもありません。
国土交通省の地籍調査は、市町村が主体となり、土地の境界や面積を調べる制度です。
測量費は、売却にかかった費用(譲渡費用)に含まれます(国税庁)。
個別の事情は、土地家屋調査士へご相談ください。
- 公図(地図証明書):法務局で取得できます。
- 地積測量図(図面証明書):法務局で取得できます。
- 登記事項証明書:オンラインでも請求できます。
古家の解体のタイミングと費用の考え方
古家を解体してから売るか、現状で売るかは、土地の状況で変わります。一律の正解はありません。
判断の材料は、次のとおりです。
沼津市の案内では、1月1日に建物がなくなると、住宅用地の特例が外れます。土地の税額は上がり、家屋の税はかからなくなります。
小規模住宅用地(200平方メートルまで)の課税標準は、固定資産税で評価額の6分の1です(沼津市)。
床面積80平方メートル以上の建物の解体には、届出が必要です。発注者が、工事着手の7日前までに都道府県知事へ届け出ます(建設リサイクル法)。
解体前には、アスベスト(石綿)の事前調査が必要です。令和5年10月1日以降は、有資格者が調査します(環境省)。
取り壊した建物に登記がある場合は、滅失登記が必要です。市の資産税課への連絡も必要です(沼津市)。
自治体に、解体の補助制度がある場合があります。沼津市の空家等除却事業は、交付決定を受けてから契約する必要があります。予算の有無は、事前にご確認ください。
解体の取壊し費用は、売却の費用(譲渡費用)に含まれます(国税庁)。
- 解体費の見積もり(複数社で比べると、目安をつかみやすくなります)
- 解体後の固定資産税の変化(毎年1月1日の状況で課税されます)
- 買主が解体を望むかどうか
- 税の特例を使えるかどうか
売却の流れと媒介契約
国土交通省の資料が示す、売却のおおまかな流れです。
媒介契約は、不動産会社が売主と買主の間に立つ契約です。専任媒介契約の有効期間は、3か月までです(宅建業法34条の2)。
更新は、依頼者の申出で行えます。更新後も、3か月を超えられません。
専任媒介では、業務の状況を、2週間に1回以上、依頼者へ報告します。指定流通機構への登録も義務です。
不動産会社が自ら買主になる「買取」という方法もあります。仲介と買取は、条件を比べて選べます。
買主は、重要事項の説明を受けてから契約します(宅建業法35条)。契約が成立すると、契約内容の書面が交付されます(宅建業法37条)。
土地の面積によっては、買主が国土利用計画法の届出をします。沼津市では、市街化区域で2,000平方メートル以上が対象です。市街化調整区域は5,000平方メートル以上です。
届出は、契約締結後2週間以内です。共有地の売買も対象になります(沼津市)。
- 物件調査(基礎的調査)
- 価格査定
- 媒介契約の締結と書面の交付
- 売買の相手方の探索
- 売買の相手方との交渉
- 売買契約の締結と書面の交付
- 決済・引渡し
農地や山林など、注意が要る土地
農地は、自由には売れません。農地法の許可や届出が関わります。
許可を得ずに転用すると、工事の中止や原状回復命令、罰金などの処罰があります(静岡県・清水町の案内)。
農地かどうか、どの区分かは、農業委員会に照会できます。沼津市では、登記事項証明書と公図の写しが必要です。
相続で農地を取得した場合は、農業委員会への届出が、別に必要です(農地法3条の3)。
山林は、新たに森林の土地の所有者になった人が、取得後90日以内に市町村長へ届け出ます(森林法)。この届出は、買主側の手続です。
国土利用計画法の届出をした人は、この届出が不要です。
対象の森林かどうかは、市町村の林務担当に確認します。
農地や山林は、売る前に確認することで、手続の遅れを減らせます。手続は、行政書士などの専門家にもご相談ください。
- 農地を農地のまま売る:農業委員会の許可が必要です(農地法3条)。許可のない契約は無効です。
- 農地を宅地などにするために売る:農地法5条の許可または届出が必要です。
- 市街化調整区域の農地:許可が必要です。許可する人は、場所や広さで変わります。
- 市街化区域の農地:農業委員会への届出が必要です。
- 農用地区域内の農地:転用は、原則として許可されません(静岡県の案内)。
売却で確認すべき書類
売却では、次の書類を確認します。取得先や必要な範囲は、土地や手続によって変わります。
書面で登記を申請する場合、売主の印鑑証明書は、作成後3か月以内のものです。
農地の場合は、農業委員会の許可や届出に関する書類も必要です。
不足があると、売却の進行が遅れることがあります。早めに当社へお知らせください。
- 登記事項証明書:所有者と権利関係を確認します。法務局で取得できます。
- 登記識別情報(または登記済証):所有権移転の登記で、売主のものが原則必要です。
- 印鑑証明書:売主分です。
- 売買契約書など:登記の原因を証明する書類です。
- 公図・地積測量図:境界と面積の確認に使います。
- 境界に関する書類:筆界確認情報(境界確認書)や境界標の資料です。
- 固定資産税・都市計画税の納税通知書:あれば用意します。
- 建物がある場合:図面や点検記録など、建物の書類です。
売却にかかる税金の基本
土地を売って利益が出ると、譲渡所得として所得税と住民税がかかります。
計算式は、譲渡価額から、取得費と譲渡費用を引きます。特別控除がある場合は、さらに引きます(国税庁)。
マイホームだった土地には、最高3,000万円の特別控除があります。要件があり、確定申告が必要です。
住んでいた家を取り壊した敷地は、条件があります。取り壊し後1年以内に契約することが、その一つです。
住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることも、条件です。貸駐車場などに使わないことも求められます。
相続した空き家には、別の特例があります。昭和56年5月31日以前の建築などの要件があります。令和9年12月31日までの売却が対象です。
期限や要件が細かいため、売る前に税理士へご相談ください。
- 所有期間が5年を超える場合(売った年の1月1日時点):所得税15%、住民税5%です。復興特別所得税も加わります。
- 所有期間が5年以下の場合:所得税30%、住民税9%です。復興特別所得税も加わります。
- 譲渡費用の例:仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、取壊し費用などです。
- 取得費が分からないとき:売却額の5%を取得費にできる場合があります。
よくある質問
Q古家は、解体してから売ったほうがよいですか?+
A一概には言えません。解体費、翌年1月1日からの固定資産税の変化、買主の希望、補助制度の有無を比べて決めます。解体前に、売却の相談をおすすめします。当社では、無料査定と、仲介・買取のご提案ができます。
Q境界がはっきりしなくても、売れますか?+
A売れないと決まるわけではありません。ただし、分筆や地積更正の登記では、隣地所有者との筆界の確認が、実務上は一般に求められます。隣地の協力が得られない場合は、法務局の筆界特定制度もあります。土地家屋調査士へご相談ください。
Q農地は、自由に売れますか?+
A自由には売れません。農地のまま売るには、農業委員会の許可が必要です。許可のない契約は無効とされています。宅地などにするために売る場合は、農地法5条の許可または届出が関わります。農業委員会へ事前にご確認ください。
Q解体費用は、税金に関係しますか?+
A建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用は、譲渡費用に含まれます。マイホームの特例を使う場合は、取り壊し後1年以内に契約するなどの条件があります。個別の判断は、税理士か税務署でお願いします。
Q媒介契約は、どのくらいの期間ですか?+
A専任媒介契約の有効期間は、3か月までです。更新は依頼者の申出で行え、更新後も3か月を超えられません。業務の報告は、2週間に1回以上あります。契約前に、契約書の内容をご確認ください。
この記事の出典
- 法務局 筆界特定制度 ワンポイント 所有境界とは?
- 法務局 筆界特定制度をご存じでしょうか?
- 法務省 表示に関する登記における筆界確認情報の取扱いに関する指針(令和4年4月14日付け民二第536号)
- 法務省 隣の土地の所有者が分からなくてお困りの方へ(分筆や地積更正の登記のとき)
- 法務局 登記事項証明書(土地・建物)、地図・図面証明書を取得したい方
- 法務局 登記識別情報は、どのような場合に必要になるのですか?
- 法務局 印鑑証明書はどのような申請に必要ですか?
- 静岡地方法務局 所有権の移転の登記(売買)申請書の記載例
- 国土交通省 土地の戸籍(地籍調査)の最新の調査実施状況について
- 国土交通省 不動産の売却を検討される皆様へ(売却の媒介委託者用)
- e-Gov法令検索 宅地建物取引業法
- e-Gov法令検索 民法(明治29年法律第89号)
- 農林水産省 農地をめぐる事情について
- 農林水産省 農地の権利を取得するための手続き
- 静岡県 農地転用許可制度とは
- 清水町 農地の転用(農地法第4条・第5条)
- 沼津市 農業委員会事務局
- 沼津市 農地区分の照会について
- 林野庁 森林の土地の所有者届出制度
- 沼津市 国土利用計画法の事後届出制について
- 沼津市 よくある質問 建物を壊したとき
- 沼津市 土地に対する課税
- 沼津市 空家等除却事業
- 環境省 建設リサイクル法の概要
- 環境省 建物を壊すときにはどうしたら良いの?(石綿の事前調査)
- 国税庁 No.3202 譲渡所得の計算のしかた
- 国税庁 No.3208 長期譲渡所得の税額の計算
- 国税庁 No.3211 短期譲渡所得の税額の計算
- 国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの特例
- 国税庁 No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
このページは一般的な情報です。個別のご事情は、弁護士・司法書士・税理士などの専門家にもご確認ください。
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